一般社団法人 浜松市医師会

健康トピック

ノロウイルスにご注意を!

静岡県内の小児科で、12月5日〜11日に感染性胃腸炎と診断された週間患者数の平均が20.92人となり、国立感染症研究所が定める警報レベルの基準値20人を6年振りに超えました(県西部地区の平均は14.47人)。その大半はノロウイルスが原因で、県内では11月初旬から感染が急激に拡大しています。

感染すると、1〜2日間体内に潜伏した後、嘔吐や下痢、腹痛などの症状が1〜2日間続きます。発熱することもありますが重症化も少ないです。治療薬や予防薬はありません。

感染力の強いウイルスですので、手洗いの徹底や、ドアノブなど多くの人が触る箇所の殺菌消毒により感染予防を心掛けましょう。

食中毒は夏だけではありません!

年間の食中毒の患者数の約半分はノロウイルスによるもので、うち約7割は11月~2月に発生しています。この時期に流行する感染性胃腸炎の多くはノロウイルスによると考えられます。

ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、嘔吐、下痢、腹痛などを起こします。健康な方は軽症で回復しますが、子どもやお年寄りなどでは重症化したり、嘔吐物を誤って気道に詰まらせて死亡することがあります。

ノロウイルスについてはワクチンがなく、治療は輸液などの対症療法に限られるので、予防対策を徹底しましょう。

感染したときの症状は

イメージ

感染した場合、潜伏期間(感染から発症までの時間)は約24~48時間。主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛であり、発熱は軽度です。

通常、これらの症状が1~2日間続いた後に治癒し、後遺症もありません。 また、健康で体力のある方は、感染しても発症しない場合や、軽い風邪のような症状の場合もあります。

感染したらどうすればいいの?

現在、ノロウイルスについてはワクチンがなく、治療は輸液などの対症療法に限られます。そのため特に、体力の弱い乳幼児や高齢者は、脱水症状を起こしたり、体力を消耗したりしないように、水分と栄養の補給を十分に行いましょう。脱水症状がひどい場合には病院で輸液を行うなどの治療が必要になります。

止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)は、病気の回復を遅らせることがあるので使用しないことが望ましいでしょう。

  • 感染が疑われる場合は、かかりつけの医師や最寄りの保健所にご相談ください。
  • 保育園や学校、高齢者の施設等で発生したときは、早く診断を確定し適切な対症療法を行うとともに、感染経路を調べて感染の拡大を防ぐことが重要ですので、速やかに最寄りの保健所にご相談ください。

ノロウイルスは感染力が強く
食中毒の大規模集団発生を起こしやすい

近年、食品取扱者を介してウイルスに汚染された食品を原因とする事例が増加傾向にあります。食品が特定されている中で最も多い原因としては、ノロウイルスに汚染された二枚貝を、生や加熱不足のまま食べることで食中毒が発生しています。

(1)人からの感染

患者の便や嘔吐物から人の手などを介して二次感染する場合
家庭や施設内などでの飛沫などにより感染する場合など

(2)食品からの感染

感染した人が調理などをして汚染された食品を食べた場合
ウイルスの蓄積した、加熱不十分な二枚貝などを食べた場合など

感染予防3つのポイント

イメージ

(1)「手洗い」をしっかりと!

手洗いは、手指に付着しているノロウイルスを減らす最も有効な方法です。調理前(飲食業を行っている場合は食事を提供する前も)、食事前、トイレの後、下痢等の患者の汚物処理やオムツ交換等を行った後(手袋をして直接触れないようにしていても)には必ず行いましょう。

常に爪を短く切って、指輪等をはずし、石けんを十分泡立て、ブラシなどを使用して手指を洗浄します。すすぎは温水による流水で十分に行い、清潔なタオルまたはペーパータオルで拭きます。石けん自体にはノロウイルスを直接失活化する効果はありませんが、手の脂肪等の汚れを落とすことにより、ウイルスを手指から剥がれやすくする効果があります。

※消毒用エタノールによる手指消毒は、石けんと流水を用いた手洗いの代用にはなりませんが、すぐに石けんによる手洗いが出来ないような場合、あくまで一般的な感染症対策の観点から手洗いの補助として用いてください。

イメージ

(2)「人からの感染」を防ぐ!

家庭内や集団で生活している施設でノロウイルスが発生した場合、感染した人の便や嘔吐物からの二次感染や、飛沫感染を予防する必要があります。

ノロウイルスが流行する冬期は、乳幼児や高齢者の下痢便や嘔吐物に大量のノロウイルスが含まれていることがありますので、おむつ等の取り扱いには十分注意しましょう。

(3)「食品からの感染」を防ぐ!

加熱して食べる食材は中心部までしっかりと火を通しましょう

二枚貝などノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合、ウイルスを失活させるには、中心部が85~90℃で90秒間以上の加熱が必要とされています。

調理器具や調理台は「消毒」して、いつも清潔に

まな板、包丁、食器、ふきんなどは使用後すぐに洗いましょう。
熱湯(85℃以上)で1分以上の加熱消毒が有効です。

参考出所:厚生労働省ホームページ、政府広報オンライン、首相官邸ホームページ

12月の健康トピック

12月のテーマインフルエンザの流行期に入りました

11月25日、厚生労働省はインフルエンザが全国的な流行期に入ったと発表しました。
例年より2、3週間早く、1999年以降では2番目に早い流行入りです。報告によると、検出されたウイルスはA香港型が多く、次いでH1N1型、B型。流行のピークは来年1月下旬頃の見込みです。市民の皆さまには「手洗いの励行」「咳エチケットの実践」「予防接種」など、インフルエンザの予防をお願いします。

インフルエンザと風邪は違う

インフルエンザと風邪は、のどの痛みや咳(せき)などよく似た症状がありますが、風邪とインフルエンザは、症状も流行の時期も違います。

  インフルエンザ 風邪
症状 38度以上の発熱 発熱
全身症状(頭痛、関節痛、筋肉痛など) 局所症状(のどの痛み、鼻水、くしゃみ、咳、など)
局所症状(のどの痛み、鼻水、くしゃみ、咳、など)  
急激に発症 比較的ゆっくり発症
流行の時期 1月~2月がピーク
※4月、5月まで散発的に続くことも
年間を通じて。特に季節の変わり目や疲れているときなど

インフルエンザは、インフルエンザウイルスが体内に入り込むことによって起こります。インフルエンザのウイルスにはA型、B型、C型と呼ばれる3つの型があり、その年によって流行するウイルスが違います。これらのウイルスうち、A型とB型の感染力はとても強く、日本では毎年約1千万人、およそ10人に1人が感染しています。

インフルエンザにかかっても、軽症で回復する人もいますが、中には、肺炎や脳症などを併発して重症化してしまう人もいます。

重症化する危険が高い人
高齢者、幼児、妊娠中の女性、持病のある方(喘息・慢性呼吸器疾患・慢性心疾患・糖尿病など代謝性疾患など)

インフルエンザにかからないために

(1)感染経路を断つ

飛沫感染・接触感染を防ぐことがポイントです。そのためには、帰宅時や調理の前後、食事前など、石けんを使って、こまめな手洗いを心掛けましょう。アルコールを含んだ消毒液で手を消毒するのも効果的です。

感染経路イメージ

(2)予防接種を受ける

発症する可能性を減らし、もし発症しても重い症状になるのを防ぎます。

※ワクチンを打っていてもインフルエンザにかかる場合があります。ワクチンの効果が持続する期間は一般的に5か月程度です。また、流行するウイルスの型は毎年変わるため、毎年、接種することが望まれます。

(3)免疫力を高める

免疫力が弱っていると、感染しやすくなります。また、感染したときに症状が重くなってしまうおそれがあります。普段から十分な睡眠とバランスのよい食事を心がけ、免疫力を高めておきましょう。

(4)適度な湿度を保つ

空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下します。乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、適切な湿度(50%~60%)を保つことも効果的です。

(5)人混みや繁華街への外出を控える

インフルエンザが流行してきたら、不要不急のときはなるべく人混みや繁華街への外出を控えましょう。

インフルエンザにかかったときは

イメージ

目安として、比較的急速に38℃以上の発熱があり、せきやのどの痛み、全身の倦怠感を伴う場合はインフルエンザに感染している可能性があります。

■発症から48時間以内に抗インフルエンザウイルス薬の服用を開始すれば、発熱期間の短縮などの効果が期待できます。早めに医療機関を受診し、処方された薬は医師の指示に従って服用しましょう。

※発熱12時間未満の場合、検査の結果が陽性にならないことがあります。(検査は発熱後12時間以上経過してから受けることをおすすめします)

■睡眠を十分にとるなど安静にして休養しましょう。

■水分の摂取も必要です。高熱による発汗での脱水症状を予防するためにも、こまめに水分を補給しましょう。

インフルエンザをうつさない

せきやくしゃみの飛沫に病原体を含んでいるかもしれないので、エチケットとしてマスクを着用しましょう。

イメージ
  • 正しくマスクを着用する。
  • 使用後のマスクやティッシュは放置せずゴミ箱に捨てる。
  • せきやくしゃみをかけないよう周囲の人からなるべく離れる。
  • 手に付着したウイルスを取り除くため、こまめに石けんで手を洗う。

熱が下がっても、インフルエンザウイルスは体内に残っています。周囲の人への感染を防ぐため、熱が下がった後も、潜伏期間の数日は学校や職場などに行かないようにし、自宅療養することが望ましいでしょう。

参考出所:厚生労働省ホームページ、政府広報オンライン、首相官邸ホームページ

11月の健康トピック

11月のテーマ働き過ぎではありませんか?

11月23日は勤労感謝の日。過労死等防止対策推進法では、国民の間に広く過労死等を防止することの重要性について自覚を促し、これに対する関心と理解を深めるため、毎年11月を「過労死等防止啓発月間」と定めています。私たち一人ひとりが自身にも関わることとして過労死とその防止に対する理解を深めて「過労死ゼロ」の社会を実現しましょう。

過重労働と健康障害

イメージ

労働時間の現状をみると、週の労働時間が60時間以上の労働者の割合は近年低下傾向であるものの、いまだ長時間労働の実態がみられます。また、脳・心臓疾患等に係る労災支給決定件数についても依然として高い水準で推移するなど、過重労働による健康障害も多い状況にあります。

長時間にわたる過重な労働は疲労の蓄積をもたらす最も重要な要因です。具体的には、時間外・休日労働が月45 時間を超えて長くなるほど、業務と脳・心臓疾患の発症との関連性が強まります。月100時間超または2~6カ月平均で月80時間を超える人は、健康障害のリスクが高いといえます。

過重労働による健康障害を防止するために

イメージ(1)時間外・休日労働時間を削減しましょう
■ 36協定(時間外労働・休日労働に関する協定)で定める延長時間は、限度基準に適合したものとする必要があります。
■ 特別条項付き協定により月45時間を超える時間外労働が可能な場合にも、実際の時間外労働は月45時間以下とするよう努めましょう。
■ 休日労働についても削減に努めましょう。

(2)年次有給休暇の取得を促進しましょう
■ 年次有給休暇を取得しやすい職場環境づくり、計画的付与制度の活用などにより、年次有給休暇の取得促進を図りましょう。

(3)労働者の健康管理に係る措置を徹底しましょう。
■ 健康管理体制を整備するとともに、健康診断を実施しましょう。
■ 長時間にわたる時間外・休日労働を行った労働者に対する面接指導等を実施しましょう。

働き過ぎの削減にトップの決意を

イメージ(1)職場風土を改革しましょう。
(2)適正に労働時間の管理を行うためのシステムを整備しましょう。
(3)労働時間を適正に把握するための責任体制を明確化しチェック体制を整備しましょう。

出所:厚生労働省 過重労働解消キャンペーンパンフレット

10月の健康トピック

10月のテーマ目をいたわり、目の健康づくりを心がけましょう

目は外からの情報を得るための大切な器官ですが、近年、パソコンやスマートフォンなどの画面を長時間見続けて、目の疲れを感じる人が多くなってきています。また、加齢とともに白内障や緑内障、加齢黄斑変性などの目の病気にかかる人も増えています。

10月10日は「目の愛護デー」です。この機会に、目をいたわり、目の病気の原因となる疲労をためないような生活を心がけましょう。

目を休ませる

イメージ

モニターを見ながらの作業や読書などを1時間続けたら10分間休憩するなど、こまめに目を休ませる時間を持ちましょう。少しの時間でもまぶたを閉じて光を遮ったり、まばたきをゆっくりと繰り返して目のストレッチを行ったりするのもよいでしょう。

また、睡眠は目の疲労回復に重要です。1日6~7時間は、しっかりと睡眠をとって目の疲れをとりましょう。

目にやさしい食事をとる

イメージ

バランスのよい食生活を心がけることはもちろん、目の健康維持に必要とされる栄養素を含む食材をしっかりとりましょう。そのような食材には、ポリフェノールの1種であるアントシアニンを豊富に含むブルーベリーなどのベリー類、ルテインを含むほうれん草などの緑黄色野菜、不飽和脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)を豊富に含む青魚やまぐろ、かつおなどがあります。

眼科検診を受ける

イメージ

目の健康状態をチェックするために、眼科で定期的に検診を受けましょう。また、目に何らかの異常を感じたときや症状が改善しないときには、早めに眼科を受診してください。

出所:全国健康保険協会ホームページ

ページのトップへ